別冊花とゆめ 11月号 レビュー

別冊花とゆめ 11月号 レビューです。
ネタばれがあります。自己責任で読んで下さいね。

尚、このレビューを読んだ皆様、必ず、「別冊花とゆめ 11月号」を買って下さいね。^^


 夜明け前の速水邸。
速水真澄はネットで、一晩中精神疾患の情報を調べていた。真澄は一つの結論を出すと手には持っていたグラスをテーブルにたたきつけた。

ーー紫織さん……、オヤジ……

真澄は秘書の水城にある指示を出した。指示をだし終えるとすでに、出社時間がせまっていた。シャワーを浴び、酒の毒気を洗い流す。スーツを着る。

朝食の席。
朝の光の中、すっきりとした真澄。昨日の葛藤はない。
英介は真澄に声をかけた。

「どうした?
 やけにすっきりした顔をして、決心がついたか?

「ええ」

「そうか、それはよかった……。なに、紫織さんもあんな ひ弱なお嬢様だが それさえ我慢すればかえってやり易いというものだ。おまえは幸福な男だ。この縁談は願ってもない好条件。いずれ鷹宮企業のトップの座が手にはいるのだからな」

「ええ……、お義父さん……
 ついてはご理解いただきたいことが2つ……。
 しばらく会社を休みます。僕が出社しなくても支障が出ないように対応を水城君に命じてあります。
 重要な会議や契約のときは社に戻ります」

「真澄……!」

「それから、ぼくはこの家をでて、当分 都内のホテルで暮らします。
 あとで部下に荷物をとりにこさせます。
 いいですね。お義父さん」

「どういうことだ?
 仕事しか興味のないおまえが会社を休むとは?
 なにをするつもりだ? 真澄」

「この家を出てしばらく鷹宮邸に通います」

「ほう……! なるほど! いつまでだ?」

「わかりません。紫織さん、しだいかと……」

「なるほど! そういうことか よかろう! 今が一番肝心な時だ。
 おまえのせいで心を病んでいる紫織さんのそばについていてやれ。
 それが誠意ある婚約者というものだ
 せいぜい鷹宮翁に気に入られてこい!
 うまくやれ!真澄」

「ありがとうございます。
 お義父さん……」

真澄は心の中でつぶやく

「お義父さん……! 僕はもうあなたの『命令』はきかない……!」



キッドスタジオでは午前中の練習が終わり昼食の時間になっていた。
団員に弁当が配られる。桜小路に声をかける団員。マヤが桜小路の為に弁当を取りに行こうとするが、桜小路はマヤを無視して自分で取りに行く。いつもは、マヤと一緒にお昼を食べるのだが、今日は違う。
マヤは、河を見ながら一人弁当を食べる。

ーーどうしたんだろう?
  桜小路君……
  もしかしてあたし避けられている……?

そんなマヤと桜小路を見て黒沼はマヤとランチを一緒に食べようと声をかけた。
マヤがおにぎり二つなのを見て、俺は超豪華版やきそばパンだと自慢する黒沼。
黒沼はマヤと桜小路に何かあったのかと思い、それとなく探りをいれた。
マヤは、桜小路に一人で帰ってと言ったを話す。黒沼はさらに小切手の事を追求するが、その会話の中で、マヤが何か隠していると直感する。船会社に団員を使って探りを入れさせる黒沼。そして、ついに黒沼は速水がマヤと一晩一緒だった事に気が付くのだった。

一方鷹宮邸では速水真澄が強引に鷹宮紫織の部屋に入っていた。
相変わらず、紫のバラをちぎる紫織。
紫織から紫のバラを強引に取り上げる真澄。
鷹宮邸の女中達は速水の行動に狼狽えた。

「は……速水様! 何を……」

「この部屋のバラを全部捨てます!」

「でも それはお嬢様が……」

「いいから今すぐ全部捨てるんだ!!」

女中達は総動員してバラを捨て始めた。そんな真澄に紫織が言った。

「あなたはだぁれ? なぜ そんな乱暴をするの? お爺様にいいつけますわよ」

「速水真澄です。あなたと婚約していた……」

「ちがうわ。真澄様はもっとおやさしい方ですもの。いつも私を大事にして、私が望む事は何でも叶えて下さって……。いつも、優しい笑顔で……。
 あなたは真澄様じゃないわ」

「いいえ……! これが本当の僕ですよ。ちゃんと現実を見て下さい! 僕は怒鳴りもするし仕事の為なら卑劣な事もする。平気で嘘もつく……! あなたが思っているような速水真澄はどこにもいませんよ。あなたの幻です……!」

真澄は紫織を乱暴にベッドから連れ出そうする。

「さあ! 起きて! もう自分の中に閉じこもるのはやめなさい……!」

「なんて乱暴なことをするのだ。真澄君!」

「鷹宮翁!」

「紫織は病人だぞ……! 体だけでなく心まで……! それを君は……」

真澄は叫んでいた。

「だから元気にしたいんです! 紫織さんがこうなったのがぼくのせいだとしたら、僕が治すしかない……!
 彼女には現実を見つめる勇気と生きる精神力(こころ)が必要です……!
 でなければこの先どんな悲しみにも耐えられなくなる……!
 いいんですか? あなたはそれで……!」

鷹宮翁は言葉に詰まった。なんとか言葉を絞り出す。

「ま、真澄君 君はわしに説教するつもりかね……?」

「ええ……!
 紫織さんをこんなふうにひ弱に育ててしまったのは鷹宮翁
 あなたや家族の責任です」

「なんだと……!?」

「体が弱いからといって甘やかしつづけ心までひ弱に育ててしまった……!
 誰もが彼女に優しく
 誰もが彼女を庇護する
 それがあたりまえになってしまった。
 悲しみや苦しみからは出来るだけ遠ざけ
 そこから学ぶことをさせなかった」

「むむ……」

「だから なにかあったとき、心の中の闇に逃げ込んでしまうのです。
 僕にそんな事をいう資格はありませんが……。
 そして今も誰も紫織さんをこの闇の中から引っ張り出そうとしない。
 ただ憐れむだけで……」

「真澄君……!
 なんという無礼な男だ! きみは……! この儂に向って……!」

真澄は声を荒げた。

「ええ……!
 僕は無礼者です!
 だから、あなたの大事な孫娘とは結婚出来ません……!」

「なに!」

「覚えておいて下さい、鷹宮翁!
 僕は義父とは違う……!
 僕はあなたの財産も鷹宮全企業のトップの座も欲しくない……!
 ましてや結婚と引き換えになど……
 それで承知するような男に紫織さんを幸せに出来るとお思いですか!?」

「む……!」

「今の僕に出来る事は紫織さんを心の闇から救い出す事と現実を見つめて生きる力をもって貰う事……!」

真澄は紫織を抱きかかえ障子をあけた。廊下はカーテンに覆われ暗い。真澄は紫織を抱きかかえながら話を続けた。

「その為に家を出て当分会社を休む事にしました……!
 これが僕の責任の取り方です!
 さあ、紫織さん! 表に出ましょう」

「いや! こわい……! おじいさま……!」

「逃げないで! 紫織さん! 心の扉を開けて! 闇の中から出るんだ……!」

「真澄君……!」

シャーっとカーテンが引かれ、あたりに光が満ちる。

「きゃっ……!」

思わず顔をおおう紫織。
真澄は紫織を抱き上げ庭に降りた。紫織を庭に立たせる。

「さあ……! 自分で立って! 顔を上げて!
 あなたの生きている世界をよくみなさい!」

太陽が、光が辺りにみちていた。ぼんやりと庭に佇む紫織。美しい光景が紫織に満ちる。

「ごらんなさい。いい天気だ。
 こんな時に部屋に閉じこもっていてはもったいない」

木に鳥が巣を作っているのが見えた。

「鳥が庭の木に巣をつくったようですね。
 もうすぐ雛が孵るかもしれない。」

紫織は、真澄の雛がかえるという言葉に反応した。
紫織の顔に生気が戻る。

「僕が誰だかわかりますか? 紫織さん」

「真澄……さま……?」

鷹宮翁や滝川を始めとする女中達が喜びの声を上げる。

紫織は自身の左手の傷にまかれた包帯を見た。

「うっ…… ううっ……!」

紫織は泣きながらその場に崩れ落ちた。


一方キッドスタジオでは、稽古が続けられていた。稽古場の角に木箱がピラミッド状に積み上げられた。そのてっぺんに紅天女の領巾(ひれ)をつけて登るように指示した。

「桜小路 おまえはこれだ……!」

斧を差し出す黒沼。松葉杖で体を支える桜小路。片方の松葉杖を離して、斧を片手に持つ桜小路。重さに手が震える。

「北島! おまえはそこで千年の梅の木の精紅姫として立ってろ……! これから桜小路が一真として千年の梅の木を伐りにいく!」

ーー桜小路君

黒沼は桜小路に「今の気持ちでやってみろ」といった。本気の気持ちがリアリティを生み出し観客を惹き付けると思う黒沼。木箱のてっぺんのマヤ。見上げる桜小路。

以上




尚、付録はマスマヤのスリットシールです。台詞がついています。

速水真澄

 マヤ、そんなに
  見つめるな……!

北島マヤ

 速水さん……
 よそ見してはダメですよ。


関連記事

テーマ : ガラスの仮面
ジャンル : アニメ・コミック

コメントの投稿

非公開コメント

No title

かりんさま!今起きました!
それで真っ先にこちらへ伺いました!(笑)

レビューありがとうございます!
真澄さま!全然ヘタレてなかった!
紫織さんも正気に戻ってちょっと安心!
ガラかめに希望の光が一筋見えましたv-344

No title

kaorian(かおりゃん)様
おはようございま~す♪
レビュー海外組の為にがんばりました!^^
はい、行動する男、速水真澄でございましたよ。
今月号は!!
あんまり素敵すぎて、いつ落とされるか心配で!^^
つい、ネガティブな発想をしてしまうのが、ガラカメマインド^^

No title

○○○様(ひらがな2文字、漢字1文字)
こんばんは、初めまして。
11月号のレビュー読んでいただいてありがとうございます。^^
レビュー役に立ってよかったです。^^
先月号はひどかったですものね。
私も、パロを書く気力がなくなり、なんとか、お笑い系に逃げて立ち直りました。
正面から先月号を読む込む気力がなかったです。
今月号のおかげで私も復活出来ました。
コメント、ありがとうございました。^^

No title

かりんさま
おはようございます!
ああーーー!買いに行きます!今日、速攻!
(でも日曜日、家族がいてちょっと難しいかも~)

この格好いい真澄さんを早く見たいです!
いつもありがとうございます!

No title

こたん様
今回は速攻、本屋に走っていいですよ!
とにかく、速水さんがカッコいい!!!
もう、かっこいい速水さん、満載ですう\(^O^)/

きゃ~!!

かりん様
こんにちは。
こちらも読ませて頂きました。

やはり、書かずにはいられなくなりやって来てました。

いつもながら素敵なレビューです。まるで、連載を読んでいるようでした。
先月号は、一回しか読まなかったけど今月号は何度も、読み返し幸せに浸っています。

私の周りには、ガラかめを話せる人がいなくて、こちらは、うんうん、そうそうと皆さんと同じ気持ちになります。

かりん様が指摘されていた真澄様の鷹宮翁に言い放つ台詞にも、グッと来ました。(今月号の真澄様は、昔を彷彿させる場面がありましたね)

本当は真澄様ではなく、甘やかし続けた紫織の家族がしないといけない事なのに…

そして、やっぱり黒沼先生、鋭い洞察力ですね!!桜小路君の事故、マヤちゃんと真澄様の関係に気付くのも時間の問題かな?

すんなり決着すると、また突き落とされそうで、怖いです~
余談ですが、付録のマヤちゃんと真澄様の台詞いいですよね~

No title

いちご様
先月号は時間がなくて、あまり、書き込めなかったのですが、今回は多少、書き込めたんです。^^
読んでいただいてありがとうございます。

周りに話せる人がいない気持ち、よくわかります。^^
辛いですよね。私もそうです。^^

今回の速水さんのカッコ良さ
本当に昔に戻ったみたいで! いいですよね~♪^^ 今月号の速水さんに萌え萌えです。

黒沼先生、そろそろ、マヤと速水さんの関係、紫のバラの事に気が付きそうですよね。

私も、この後、もう一回、どんと落とされるだろうと思っています。
でも、それは当分先かもと思って、今は行動する速水さんに酔う事にします。^^

No title

す○○○様(ひらがな4文字)
レビューを褒めていただいてありがとうございます。
私は43巻を読んでからガラカメ熱が再燃しまして、^^
パロを書くまでに深入りしてしまいました。
今月号はいいですよ。行動する男、速水真澄です。(^O^)
コメントありがとうございました。

こうでなくっちゃ!(*^_^*)

すばらしぃ~・・・こうでなくては!やっぱりさすがみ○ち先生ですね。読者はもちろん、登場人物たち皆の心を揺さぶる展開。真澄シャチョー見直しました。そうでなくっちゃ。(*^_^*)早々のレビューを本当にありがとうございました。

No title

flowermb様
レビュー、お役にたったみたいでよかったです。(^-^)
もう、今月号の展開は、きゃ~~、真澄様、素敵!!!!
ってなっちゃいますよね。^^
み○ち先生に感謝です。
コメントありがとうございました。

No title

いや嬉しかったけれども逆に不安です
落とし穴がありそうで;;
速水さんが英介の「命令」は聞かないって言ってたんで
もし栞を立ち直らせて、結局愛情が芽生え結婚って
なったらどうしょうかと。。あーマイナス思考
先月号の速水さんの「マヤ・・!」とうなだれた頭上の半月も気になります::今まではずっと満月だったのに

No title

nanami様
お気持ちはよくわかります。^^
でも、速水さんが、「婚約者だった」とか、「あなたと婚約していた」とか、過去形で言っているので、希望を持ってもいいかなと。
私的には英介がマヤと速水さんの仲を知って、その上、速水さんが上演権を手に入れた事を知って、マヤが速水さんと結局結ばれないんじゃないかと、或は、試演に行く途中で速水さんがマヤを庇って死にそうになるとか!
ああ、私もマイナー思考ですう。
それでも、先生を信じて最終回を待ちたいと思います。

コメントありがとうございました。^^

No title

楽しく読んでいます。
私は、全然本誌連載を読んでいなくて
こうして皆さんの情報を
後から興味深く読んでいます!
なるほど〜。こうだったんですね。ありがとうございます。
たしかに、この連載より単行本48巻はハードになってるけど
単行本の展開の方がリアリティがあるなぁと
私は思いました。
今後の50巻以降、単行本での展開が楽しみですね!

No title

murasaki様
お役に立てて良かったです。50巻は恐らくこの展開になるのではと思います。
先生は改稿されるのでどうなるかわかりませんが、この回の原稿は使われる可能性が高いように思います。^^
プロフィール

卯月かりん

Author:卯月かりん
ガラスの仮面にはまってしまい、ガラスの仮面の感想やレビューを書いています。良ければお目汚しにご覧くださいませ。

引用している文章、画像について
当方に著作権者の権利を侵害する意図はありません。不適切と判断された場合はご連絡下さい。対応させていただきます。

ブログ内の文章・画像等の無断転載・配布等は固くお断りします。
また、いただいたコメントに対しては出来るだけお返事するようにしていますが、内容によってはお返事出来ない場合があります。悪しからずご了承下さい。

ツィッター:
虹色円盤@Fukayomi_Karin

アルファポリスに参加しています。良ければぽちっと押してくださいね!^^



ブログ村に参加しています。良ければぽちっと押してくだされ!^^

にほんブログ村 漫画ブログ 少女漫画へ
にほんブログ村

FC2ブログランキングに参加しています。よければポチっとお願いしまっす!^^

カテゴリ
本の表紙はこちら!
リンク
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
リンクについて
当ブログはリンクフリーです。リンクされた場合はご連絡下さい。訪問させていただきます。
管理人:卯月かりん
虹色円盤バナー
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
カウンター
トータルアクセス